Tシャツの印刷方法・シルクスクリーンなどのプリント方法について解説

Tシャツの印刷方法について解説する記事です。Tシャツの印刷でもっともよく使われているのはシルクスクリーンプリントという方法です。専用の版を使用してプリントを行うもので、Tシャツのほか、さまざまなもののプリントにも応用されている「印刷方法の王道」です。この記事ではシルクスクリーンプリントをはじめとするTシャツの印刷方法について、そのメリットやデメリットも含めて解説します。

Tシャツの印刷方法

私たちが愛用しているTシャツの印刷で、もっともよく使われているのはシルクスクリーンプリントという方法です。専用の版を用意してプリントを行うもので、Tシャツのほか、さまざまなもののプリントにも応用されている「印刷方法の王道」です。この記事ではシルクスクリーンプリントをはじめとするTシャツの印刷方法について、そのメリットやデメリットも含めて解説していきます。

シルクスクリーンプリント

シルクスクリーンプリントは、孔版画という技法に含まれる印刷手法で、インクが通る穴とインクが通らないパートを持つ版を製作して印刷します。シルクと呼ばれることが多いものの、現在ではもっと扱いやすいメッシュなどの素材を使って版を作ることが一般的です。このシルクスクリーンプリントは、Tシャツの発展に大きく関わっています。Tシャツのルーツは戦時中にありますが、この頃は無地。プリントTシャツが登場するのは1960年代頃のことです。この頃、シルクスクリーンプリントの技法が一般的なものとなり、これにより同じデザインを大量に生産することが可能になったのです。

シルクスクリーンプリントでは、まず版を製作します。シルクスクリーンプリントでは、基本的にカラーごとに版を用意するので、単色刷なら一つの版、2色刷なら2つの版、という具合です。版のメッシュの張られた部分に感光液を塗り、暗所で乾かします。乾いたら、デザインの描かれた透明なシートをメッシュにセットし、光を当てて感光させれば版のできあがりです。デザインが描かれていた部分は感光しないので、この部分からインクが押し出される仕組みになっています。

実際のプリント作業ですが、作成した版のメッシュ部分にインクを置き、スキージーという道具を使ってインクを版全体に押し当てるように延ばすと、版上の穴の開いた部分からインクが押し出されて、Tシャツにプリントされます。先に触れたとおり、インクは版につき1色となりますので、版を作る場合は色数分用意します。そのため、あまりにも色数の多いデザインのプリントには向きません。シルクスクリーンプリントでは、単色から3色刷ぐらいまでが扱いやすいと言えるでしょう。

シルクスクリーンプリントは、さまざまなインクが使えることも特徴です。通常の水性インクのほか、油性、ラバーインクなどを使ったプリントに対応しています。また、インクによっては混ぜることで好みの色合いを作れる場合もあります。

・シルクスクリーンプリントのメリット

本格的なプリントの出来映え、耐久性

シルバーやゴールド、蛍光色など、インクの選択肢が豊富

大量生産に向くこと、また大量生産になればなるほど1枚当たりの金額が抑えられること

・シルクスクリーンプリントのデメリット

通常、1色ごとに版を作るので、色数が増えると版も増えるので1枚当たりの単価が上がる

少量生産では割高になってします

デジタル転写

デジタル転写では、コンピュータを利用してTシャツプリントを行います。転写専用のシートにデザインをプリントアウトし、その転写専用シートを使ってデザインをTシャツに圧着させる手法です。コンピュータでデザインを処理するため、発色のいいフルカラー印刷が可能。そのため、グラデーションのような繊細な色が欲しいとき、また写真をTシャツにプリントアウトするような場合はひじょうに美しく仕上がります。

デジタル転写は、インクがTシャツの生地に馴染むため、プリントの耐久性が高いという特徴があります。洗濯にも強く、色落ちやひび割れ、剥げなどの発生しにくいプリントです。ただ、弱点もあります。デジタル転写では、熱を使ってTシャツにデザインを圧着させるため、アイロンや乾燥機の熱の影響を受けやすいのです。また、デジタル転写はそのインクの性格上、ポリエステル素材のTシャツボディにしか使えません。

デジタル転写では、デザインに縁取りができるという特徴があります。この縁取りについては、着色して利用することも可能ですし、ボディがホワイトの場合に限りますが、白や透明にして目立たなくすることも可能です。使い方によってはデザインを強調することも可能な縁取りですが、デザインによっては不自然に目立ってしまう可能性もあります。

・デジタル転写のメリット

美しい色表現、美しい発色

インクの耐久性が高く、色落ちやひび割れがない

版を作る必要がない

少量生産向き

・デジタル転写のデメリット

Tシャツのボディが限定される

乾燥機やアイロンを使うと色落ちや色移りの可能性がある

大量生産には向かない

インクジェットプリント

インクジェットプリントは、デジタルデータを直にTシャツにプリントアウトする方法です。フルカラーで表現が可能なので、グラデーションなどの微妙なカラーにも対応可能。専用のインクジェットプリンターを用意する必要はありますが、版を作る必要はありません。そのため、どちらかというと少ない枚数のプリントに向いています。また、ほかのプリント方法よりもプリント部分の感触が柔らかく自然に仕上がることも特徴です。

・インクジェットプリントのメリット

フルカラー印刷対応なので、写真などの繊細なプリントに最適

プリンターから直接プリントアウトするので、仕上りが柔らかく自然

版を作らないので少量生産向き

・インクジェットプリントのデメリット

インクがTシャツのボディカラーの影響を受けやすい

高画質のデータを使用しないとプリントの質が保てない(荒れてしまう)

Tシャツのボディを選ぶ(ポリエステルにはプリント不可)

糊が目立つ場合がある(ボディカラーが濃いTシャツなど)

カッティングシート

カッティングシートを使ってTシャツにデザインする方法もあります。色の付いたシートを、カッティングプリンターと呼ばれる機械で切り出し、切り出したデザインをTシャツに貼り付けていくものと考えればいいでしょう。サッカーユニなどの背番号のプリントには、このカッティングシートがよく使われます。一人ひとりの名前をプリントすることの多いクラスTシャツでもほかのプリント方法と併せてよく使われますが、カラーが限定されることと、単色以外には選択肢がないという短所もあります。

・カッティングシートのメリット

版を作る必要がない

縁取りが付かない

・カッティングシートのデメリット

シートのカラーが限られ、しかも単色

プレス痕が残ることがある(洗濯すれば消えます)

Tシャツの印刷方法・まとめ

たとえば、異なる印刷方法で同じデザインをプリントすると、印象のまったく異なるTシャツができあがります。それほどまでにプリント方法はTシャツ作りに大きく影響します。もっとも一般的な印刷方法はシルクスクリーンプリントですが、プリントする枚数、デザインの特色などを考えて、適切な印刷方法を選ぶことが重要です。